日吉神社とりくの道


集落の西の山の中腹に、日吉神社が鎮座しています。

祭神は大山咋神(おおやまくいのかみ)です。

この神社はたいへん霊験があらたかで、向かいの浅野の道で心よからぬ者が馬車を引いていると、

馬が腹痛を起こして通れなくなるとの言い伝えがあります。

また、山裾には幅2mほどの道があり、近平・甘地方面への大切な道でした。

昭和の初め頃までは、この道を通って小学校まで通っていました。

この道は、赤穂藩筆頭家老大石内蔵助の妻「りく」さんが、豊岡への里帰りに使っていたそうです。

赤穂から書写を通って福崎町板坂の応聖寺で泊まり、田口、奥、近平を経て、谷の不動岩で腰をおろして休憩し、

さらに北へ向かったそうです。

『谷の歴史』より

 

【ぶらり市川散歩道 260ページ 日吉神社と「りく」の道】