昔から狐にだまされたという話はよく聞きますが、屋形の吾平さんはまんまと狐をだましたと言い伝えられています。
屋形飯盛山の白ギツネは、暗夜に幽霊に化けて人を驚かせたり、いろんなイタズラをして喜んでいました。
ある日、吾平さんという男が、夕暮れに馬を引いて歩いていました。
すると旅姿の女性が現れて、馬に乗せて欲しいと頼むのです。吾平さんは気の毒に思い、乗せてあげました。
ところが、その女性にはなんと尻尾が生えていたのです。吾平さんはそのシッポをつかまえて焼火箸を押しあててやりました。
狐は飛び上がって驚いて飯盛山を目指して逃げいったということです。
【ぶらり市川散歩道97ページ キツネをだました吾平さん】
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